ビットコイン、6月までに過去最高値を更新する可能性＝スワン・ビットコインCEO

ビットコイン（BTC）が6月までに過去最高値の10万9000ドルを超える可能性は十分にあるものの、市場はまずマクロ経済の不確実性を消化する必要がある。スワン・ビットコインのコリー・クリップステンCEOがこう指摘している。

「6月末までに過去最高値を更新する確率は50%以上あると思う」とクリップステン氏はコインテレグラフに語った。

しかし、市場参加者がまずトランプ大統領による関税措置やインフレ率の不透明感に適応する必要があるとも述べた。

市場はトランプ関税と経済成長懸念を消化中

「市場はまず関税、貿易戦争への懸念、経済成長の減速懸念を消化する必要がある。現在、ビットコインが10万ドル以下で取引されているのは、上昇トレンドの終わりではなく、一時的な小休止に見える」とクリップステン氏は指摘した。

記事執筆時点で、ビットコインは8万8210ドルで取引されており、過去24時間で4.9% 下落している 。また、2月1日にトランプ氏が中国、カナダ、メキシコからの輸入品に関税を課すと発表して以来、ビットコインは約14%下落している。

ビットコイン価格の推移  Source: CoinMarketCap

しかし、クリップステン氏は、ビットコインが2024年12月に初めて10万ドルを突破した際の上昇の勢いは「完全には失われておらず」、機関投資家の需要も依然として強いと述べた。

「地政学的な緊張、インフレ懸念、米連邦準備制度理事会（FRB）の政策変更などのマクロ経済の不確実性は、市場にノイズを生んでいるが、これは短期的な問題だと考えている」

「現在は保ち合いフェーズにあるが、これが長期間続くとは考えていない」との見解を示した。

ビットコインは2024年3月に過去最高値の7万3679ドルをつけた後、5万3000ドルから7万2000ドルの広いレンジ内で8カ月間保ち合いを続けた。その後、2024年11月のトランプ氏当選を受けて、再び10万ドルを突破し、翌月には過去最高値を更新した。クリップステン氏は、このような過去の動きから、現在の価格調整も「一時的なもの」と考えている。

ビットコイン 当面はレンジ相場か

ビットコインは、トランプ氏が「戦略的ビットコイン準備金」の創設を命じる大統領令に署名した直後、一時8万5000ドルを 下回った 。

今回の大統領令は、市場の期待には届かず、米政府が保有するビットコインの大部分を売却しないことを確認しただけで、新たな購入計画や購入量の具体的なスケジュールには言及されなかった。

この発表後にビットコインが下落したことを受け、ネットワーク・エコノミストのティモシー・ピーターソン氏はコインテレグラフに対し、「過去の値動きのパターンから考えると、ビットコインは今後6〜12週間の間、8万5000ドルから9万5,000ドルの間で推移し、その後ゆっくりと再び10万ドルを超えていく可能性が高い」と述べた。

ビットワイズ・インベストのハンター・ホーズリーCEOは、戦略的ビットコイン準備金の発表後の価格下落について、「過去にも同様のケースがあった」と指摘。「2024年1月にビットコインETFが承認された際も、一時的に売られた。しかし、その後、ビットコインは新たな最高値を更新した」と 強調する 。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。