ビットコイン、下落止まず｜マクロ経済不安の影響か

暗号資産（仮想通貨）市場は12日、わずかな損失を記録し、時価総額は過去24時間で3.6%の下落を 記録した 。ビットコイン（BTC）は過去24時間で1.8%下落し、現在の取引価格は約9.62万ドルで推移している。

マクロ経済不安が仮想通貨市場に影響か

仮想通貨取引所 MEXCの副社長トレイシー・ジン氏は、現在の市場動向が米連邦準備制度（FRB）の金利据え置き決定や、広範なマクロ経済的懸念に起因していると指摘。

ジン氏は、米国がカナダ、メキシコ、EU諸国に対して保護的な関税を発表したことにより、貿易戦争の懸念が高まり、投資家が慎重になっていると述べている。

また、不確実性の中で、投資家は米ドルなどの安全資産に避難する傾向があると分析した。 ドル高が一時的に進行し、リスク資産への関心が低下することは過去にも見られたとジン氏は強調。

トランプの政策が暗号市場に直接的な影響を与える可能性は低いが、FRBの政策は市場の動向に重要な影響を与えると述べた。

バイナンスの資産動向による影響

バイナンスでの動きも市場に注目されている。X（旧Twitter）上で活動する仮想通貨アナリストWu Blockchain氏の投稿によると、バイナンスの ビットコイン 保有量は2025年1月から2月にかけて46,896から2,747に減少した。この現象について、一部のアナリストは「「年初の利益確定の一環と考えられる」との見方を示している。

これに対してバイナンスは、資産を売却したのではなく、単なる財務調整の一環であると説明。ユーザーの資金は通常通り安全であると強調している。

【2月12日最新】ビットコイン（BTC）の価格分析

ビットコインは、米大統領選等の影響で2024年11月から上昇基調が続き、本稿執筆時点で1BTC=9.62万ドルで推移している。

出典： TradingView BTC/USD 週足 (2023年～現在まで)

2023年10月に移動平均線のゴールデンクロスが発生して以来、ビットコインの価格は上昇基調に転じた。結果として、価格は2023年10月の300ドル台から2024年12月には10万ドル台を突破し、3倍以上の上昇を記録している。

現在、週足チャートではゴールデンクロスが継続しており、長期的な視点では上昇トレンドにあると考えられる。しかし、2月に入って価格が短期移動平均線を下回り、長期移動平均線との乖離が縮小している。このため、今後数ヶ月の期間では、価格が低迷するリスクが高まっていることに留意が必要だ。

出典： TradingView BTC/USD 日足 (2024年10月～現在まで)

日足チャートでは、20日移動平均線と100日移動平均線がデッドクロスを形成しつつある。このままデッドクロスが確定すれば、売り圧力が強まる可能性がある。また、ダブルトップが形成されており、上値が重くなっている。8.9万ドルのネックラインを下抜けると、ボラティリティが高いゾーンに突入し、売りが加速するため、注意が必要だ。

次なるサポートゾーンである6.7万ドル付近までの下落リスクにも警戒を要する。

ビットコイン価格分析のキーポイント

• 週足チャートでは上昇トレンドが継続中。
• 今後数ヶ月は売り相場の到来も視野に入れるべき。
• 日足チャートのデッドクロスやネックライン割れが発生すれば、下落が強まる可能性がある。

免責事項：本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。