チェコ大統領、仮想通貨の規制明確化に関する法案に署名

チェコのペトル・パベル大統領は、仮想通貨に関する新たな法案に署名し、同国のデジタル資産に関する規制の明確化を図った。新法は、欧州連合（EU）の規制と整合性を持たせたものとなる。

チェコ仮想通貨協会（CKMA）の ブログ投稿 によると、新法は仮想通貨の税制を簡素化し、EUの「暗号資産市場（MiCA）」規制を導入する形で、業界全体のイノベーションと発展を促進する内容となっている。

CKMAは数年にわたるロビー活動を経て、法案の策定に関与した。

「数年前には到底考えられなかった提案が、今やすべての議員によって合意された」と、CKMA会長のフランチシェク・ヴィノパル氏は述べた。

Source: CeskaCkma

チェコ仮想通貨協会（CKMA）がコインテレグラフに対して文書で説明した内容によると、新法では、ライセンスを取得した仮想通貨企業が銀行口座を開設する権利が認められる。

CKMAは次のように述べている。

「新法は仮想通貨取引の課税ルールを明確にし、業界の長期的な安定性と予測可能性を確保するものだ。これらの変更は、仮想通貨業界が長年求めてきたものでもある。」

チェコでの法案成立は、EU加盟国がMiCA規制に関する最終指針を受け取ってから2カ月足らずのタイミングとなる。

MiCA規制は、EU全域で仮想通貨市場を標準化し、投資家保護や金融安定を図ることを目的としている。さらに、プラットフォームや発行者の要件、EU加盟国間の協力、そして市場操作の防止策についても規定している

チェコ国立銀行、ビットコインの外貨準備採用を検討

チェコでは、仮想通貨の導入が国家レベルで議論されており、同国の中央銀行であるチェコ国立銀行（CNB）は、外貨準備にビットコイン（BTC）を加える可能性を検討している。

CNB総裁のアレシュ・ミフル氏は、外貨準備の最大5％をビットコインに配分する案を提案。この比率に基づけば、CNBは最大73億ドル相当のBTCを保有することが可能となる。

ミフル氏はSNS「X」で、CNBの目的は物価安定であり、非相関資産への分散を進めていると投稿。「現在検討中の資産の一つがビットコインだ。ビットコインは現時点で債券と相関がなく、大規模なポートフォリオにとって興味深い資産だ。検討に値する」と述べた。

Source: Aleš Michl

ミフル氏の提案を受け、CNBは「分散投資および収益の観点から、新たな資産クラスの適切性を評価する」との方針を示したが、ビットコインに関して具体的な言及は避けた。

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