トランプ一家の分散型金融（DeFi）プラットフォーム「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」が、新たに1000万ドル相当のイーサリアム（ETH）を購入した。

アーカム・インテリジェンスのデータ によれば、今回の購入により、ワールド・リバティ・ファイナンシャルの保有ETHは6万6239 ETH（2億2500万ドル相当）に達した。

トランプ家関与のワールド・リバティ・フィナンシャル 1000万ドル相当のイーサリアムを追加購入 image 0

Source: Arkham

連日のイーサリアム購入

今回のETH購入は1月28日に行われた別の1000万ドル分のETH購入に続くものであり、同プラットフォームは仮想通貨の積極的な買い増しを続けている。

これまでに、ETHのほか、ラップド・ビットコイン（WBTC）、トロン（TRX）、チェーンリンク（LINK）、アーベ（AAVE）など、数百万ドル規模の仮想通貨を取得している。

これらの購入は、グローバルなデジタル通貨取引プラットフォーム「CoWプロトコル」を通じて行われている。

ワールド・リバティ・ファイナンシャルは2024年9月中旬にローンチされ、トランプ一家と 強い関係を持つ 。

米国のドナルド・トランプ大統領は「チーフ・クリプト・アドボケート（最高仮想通貨推進責任者）」として名を連ねており、息子のエリック・トランプ氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏は「Web3アンバサダー」の肩書きを持っている。

このプラットフォームの共同創設者は、以前に「ダウ・ファイナンス」というDeFiプロジェクトに関わっていた開発者のチェイス・ヘロ氏とザカリー・フォークマン氏だ。

トランプ陣営の仮想通貨戦略、さらなる拡大へ

ワールド・リバティ・ファイナンシャルは今週、イーロン・マスク氏の政府効率化省（DOGE）がMOVEトークンの開発元であるムーブメント・ラボに接触すると報じられる直前、MOVEトークンを200万ドル相当取得したことで批判を受けている。

トランプ氏は仮想通貨関連の事業を拡大し続けている。

直近の動きとしては、1月29日にトランプ・メディア・アンド・テクノロジー（SNSのトゥルース・ソーシャルの親会社）が、仮想通貨を含む金融サービス事業への進出を 発表した 。

これまでにも、 非代替性トークン（NFT）コレクション や自身のミームコインを 発行している 。ミームコインのTRUMPは時価総額トップクラスのトークンへと急成長し、新たな仮想通貨ミリオネアを生み出した。

現在、そのミームコインはユーティリティを持ち、スニーカー、腕時計、香水などのトランプ関連グッズを購入する手段として 利用可能となっている 。

ETH市場の状況と今後の見通し

ワールド・リバティ・ファイナンシャルのETH購入は、絶好のタイミングで行われた可能性がある。

歴史的に見て、時価総額2位の仮想通貨であるETHは、強気相場において2月～3月に好調なパフォーマンスを示す傾向がある。

しかし、仮想通貨市場全体が上昇する中、ETHは1月を通じて低迷し、他の主要通貨に対して出遅れている。

さらに、イーサリアムコミュニティ内ではイーサリアム財団のリーダーシップを巡る 議論が続いており 、ETH価格の動向に影響を与える可能性がある。

ETHが3500ドルのレジスタンスを突破するには、今後のペクトラ・アップグレードに関する明確な指針や、現物イーサリアム上場投資信託（ETF）の資金流入の回復が 鍵となる 。

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