Google、Elliptic（エリプティック）の報告を受けてHuioneアプリを削除

GoogleがHuioneアプリを削除

ブロックチェーン分析のパイオニア Elliptic（ エリプティック）社が史上最大の不正マーケットプレイスと評するHuione Guarantee　は、マネーロンダリング（資金洗浄）と違法運営の疑惑の中、Google Playストアから 上場廃止 となった。

Huione GuaranteeはTelegram（テレグラム）ベースの取引所で、東南アジアの悪質業者が利用していることで悪名高く、Ellipticに よる と、この市場は定期的にサイバー犯罪者やハッカーの活動を促進しているという。同社は、Huioneはマネーロンダリングや漏えいした個人データの販売など、大規模な違法行為を促進する何千もの広告をホストしていると述べたほか、プラットフォーム上のベンダーが詐欺や詐欺を実行するための物理的なツールやトレーニングを提供していることを調査報告書のなかで強調した。

同マーケットプレイスには1月14日時点で約90万人のユーザーがおり、最近USDHと呼ばれるステーブルコインをローンチ。このローンチは、7月にテザー（Tether/USDT）が北朝鮮のハッカーグループLazarus（ラザルス）にリンクされたHuione Tetherのアカウントを凍結したことへの対応だ。

また、オンチェーン分析スタートアップのBitraceは、カンボジア企業の関連会社であるHuione Payに帰属するロックされたトークン2962万USDTにフラグを立てた。同じ頃、Ellipticはこのマーケットプレイスを「仮想通貨詐欺師のハブ」であり、これまでに運営された最大のオンライン不正マーケットプレイスであると評したとのこと。

リブランドによる痕跡隠しとみられる動きも

一方で、Ellipticの最新の発表に続き、Huione GuaranteeはHaowang Guaranteeとしてリブランドしており、おそらく、Huione Guaranteeの痕跡を隠し、メディアのさらなる監視を避けるためであったとみられる。

同プラットフォームは現在、決済アプリ、仮想通貨取引所、メッセージングサービスなど、さまざまなサービスも提供しており、詐欺行為に利用されている可能性もある。さらに、米ドルを裏付けとする独自のステーブルコインUSDHをローンチしており、同社のウェブサイトでは、USDHを従来のデジタル通貨にありがちな凍結や送金制限を回避するステーブルコインと説明している。

また、USDHは伝統的な規制機関によって制限されないとも言及。USDTのような他のステーブルコインは、トークンの発行者が、例えば、不正な活動に従事した場合、アカウントを凍結できる機能を内蔵しているが、USDHにはその機能がないため、このようなことは不可能だ。

Huione Guaranteeは現在、支払いメカニズムとしてUSDTを多用しているが、オブザーバーは、USDHの発売は、資産凍結の影響を受けにくくしたいという願望が部分的に動機となっている可能性があると考えている。Huione Groupはまた、仮想通貨ウォレットソフトウェアとDEX（分散型取引所）を立ち上げ、USDHを他の仮想通貨と交換できるようにしたとのことだ。