マウントゴックスは依然9万BTCを保有、売り圧力への懸念に

マウントゴックスは依然として9万BTC（約60億ドル）を保有しており、投資家や投機家はこの売却がビットコイン市場に与えるかどうかを見極めている。

アーカムインテリジェンスのデータによると、マウントゴックスからの最後の取引は2024年7月24日06:50:05 UTCに行われ、382BTC（約2500万ドル）がビットスタンプに送られた。

Mt. Gox Bitcoin holdings. Source: Arkham Intelligence .

マウントゴックスの売却は市場に恐怖、不確実性、疑念を引き起こす

ここ数週間、マウントゴックスの売却に関するニュースは市場参加者の間で恐怖、不確実性、疑念を引き起こしている。10年以上、返済を待ち望んでいたマウントゴックスの債権者への返却分が依然として60億ドル残っているという問題は、ビットコインが売却されるかもしれないという懸念に直結している。

最近のRedditのサブレディット「マウントゴックス破産」で行われた調査によると、467人の債権者のうち56%がビットコインを売却する予定はないと回答し、20%（88人）が売却する予定だと回答した。残りの回答者は、ビットコインの一部を売却し、残りを保持する予定だとした。

Redditの調査結果は、クリプトクオントの創設者ジュ・ギヨン氏のデータによっても裏付けられた。定量分析家のジュ氏は、2024年7月23日にクラーケンのユーザーに資金が配布された後、「クラーケンでの時間ごとの現物取引量のドミナンスやBTCの流出に大きな上昇は見られなかった」と説明した。

Bitcoin Exchange Outflow Total for Kraken exchange. Source: Ki Young Ju .

オンチェーンアナリストのRunnerXBTも同様の見解を示し、「ペーパーハンズ（短期的な利益を求めてすぐに売却する投資家）」のトレーダーのみがビットコインの返済資金を売却し、売却圧力に寄与すると説明している。一方、希少な分散型資産の価値を理解している人々は資金を保有し続けるだろうとしている。

しかし、金融アナリストのジェイコブ・キング氏はこの分析に異議を唱えており、マウントゴックスの債権者の最大99%がビットコインを売却し、大規模な売却圧力と低い有機的需要によりビットコインの価格をベアマーケット（下落市場）に押し込むと主張している。

ビットコインの価格動向

マウントゴックスの弁済による数十億ドルの潜在的な売却圧力にもかかわらず、ビットコインの価格は比較的堅調だ。

Snapshot of Bitcoin's price action Source: TradingView.

一時、ビットコインは最近の高値である約68,000ドルに達し、現在はマウントゴックスの返済が続く中で約65,000ドルで取引されている。

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