米司法省および商品先物取引委員会（CFTC）から3月26日に提出された一連の 刑事および民事の告発 にもかかわらず、仮想通貨取引所クーコインはユーザーの資産が安全であると主張している。

「クーコインは順調に運営されており、ユーザーの資産は絶対に安全だ」とクーコインは 書いている 。「関連報道については認識しており、現在弁護士を通じて詳細を調査している。クーコインは各国の法律および規制を尊重し、コンプライアンス基準を厳格に遵守している」。

一方で、クーコインのネイティブトークンKCSは過去24時間で12％下落し、記事執筆時点で12.64ドルで取引されている。

米司法省はクーコインの共同創業者である中国国籍のチュン・ガン氏とケ・タン氏に対して刑事告発した。2人は未登録の資金移動業を運営での共謀と、「適切な反マネーロンダリング（AML）プログラムを維持することを意図的に怠ったことにより銀行秘密法の違反で共謀した」として告発されている。

検察当局 によると、クーコインは米国での大規模に事業を営んでいたにも関わらず、適切な資金移動業者としてCFTCや金融犯罪執行ネットワーク（FinCEN）に登録していなかった。クーコインはライセンスないで米国のユーザーをオンボーディングしており、2018年にはユーザーベースの18％以上を占めていたという。

「2017年の創設以来、クーコインは50億ドル以上を受け取り、疑わしいおよび犯罪に関連する資金40億ドル以上を送金している」と検察当局は述べている。「言い換えれば、クーコインのKYC（本人確認）なしの方針はその成長と成功に不可欠だった」。

同時に提出されたCFTCの告発によると、クーコインは「2019年7月から2023年6月までの期間に、米国の人々に対して商品デリバティブやレバレッジ取引、証拠金取引、コモディティファイナンスを提供し、実行し、必要なKYCコンプライアンス手続きを実施しなかった」とされる。この期間中、CFTCはクーコインが米国ユーザーによるアクセスをブロックするためのIP確認手続きを一切行っていなかったと主張している。

刑事および民事の手続きは進行中であり、共同創業者のチュン氏とタン氏は逃亡中だ。告発の中では、検察当局や規制当局はクーコインによるユーザー資産の不正管理については指摘していない。

【関連記事】 米司法省、クーコインと創業者らを起訴